
SAJの2023年度 総会・定時評議員会が開催されました。
100名を超す多くの支援者が参加されました。
途中、2本のVTRを流しました。
1本目はバングラデシュの学校の10年の軌跡。
2本目はカンボジアの孤児院15年の軌跡です。
ゴミ捨て場で病気の母親の薬代を稼ぐためゴミ拾いをしていた少女が孤児院に入園し、一生懸命勉強して大学に入学し、今では結婚して子供も生まれ、3人で幸せに暮らしている様子が流れ、涙を流す参加者もいました。
孤児院の卒園生には、看護師として小児がん病棟で働くもの、医科大学で医者を目指すもの、学校の先生をしているもの、国立銀行でシステム開発しているもの、そして日本で働くものなど、社会で活躍しているものがたくさんいます。
小学校に通うことすら許されなかった彼らが、孤児院に入園することで大学まで通うことができ、社会で活躍していることは“奇跡”であり、同時にこれから彼らがたくさんの“奇跡”を起こしてくれることでしょう。
Ⅰ.2022年度の事業報告
【事業1.学校建設事業】カンボジア、ネパール、バングラデシュ
カンボジアで、教室が足りない学校の校舎を18校建設いたしました。
この結果、累計で351校(カンボジア320校、ネパール8校、バングラデシュ23校)の学校を建設したことになります。
【事業2.孤児院事業】カンボジア
82名の子どもが孤児院で生活しました。昨年の新規入園者は10名。虐待されていた子、売られて家政婦として働かせられていた子、一日1ドル未満で祖父と妹と三人で暮らしていた極貧の子などが入園しました。孤児院では日本語も教えています。
【事業3.就学支援事業(ふれあいサポート)】カンボジア
貧しい世帯の子どもに就学に必要な制服や文房具を提供しています。カンボジアではコロナで仕事が減り、極貧世帯が増えました。ふれあいサポートの対象は2,491名で、コロナ前2019年度比で2.3倍になりました。
【事業4.食糧支援事業】カンボジア
WFP(国連世界食糧計画)と連携して、7,308人に毎日朝給食を提供しました。また、貧しい世帯に子どもを学校に行かせる条件で毎月10kgのお米を2,484世帯に配布しています。
【事業5.学校運営事業】バングラデシュ
開校10周年を迎え、生徒数は1,340人、教職員数は113人の大きな学校となりました。「奇跡の学校」と呼ばれ、120人の入学枠に対して333名の入学希望者が、17人の採用枠に対して1,551名の応募がありました。日本の郁文館夢学園の『夢教育システム』を取り入れています。
Ⅱ.2023年度の事業計画
【事業1.学校建設事業】カンボジア
カンボジアのクラチエ州などでは、2教室しかない学校も少なくない。そうした貧困地域で校舎20校を建設する。
【事業2.孤児院事業】カンボジア
80名の定員を100名に増員する。そのための組織体制を見直すとともに、夢教育システムを導入し、子どもたちのさらなる学力向上、人間力向上、グローバル力向上を目指す。
【事業3.就学支援事業(ふれあいサポート)】カンボジア
現2,491名への支援を継続しつつ、1月の新スクール年度開始のタイミングで村長および学校長と連携し対象者の妥当性について再検討する。
【事業4.食糧支援事業】カンボジア
現7,308人への朝給食の提供、2,484世帯へのお米支援を継続しつつ、1月の新スクール年度開始のタイミングでWFP、村長および学校長と連携し対象世帯の妥当性について再検討する。
【事業5.学校運営事業】バングラデシュ
夢をかなえるための『1万時間プロジェクト』、日本の東大にあたるダッカ大学への『15名合格プロジェクト』、社会問題の解決のために自ら行動する人材を育む『SDGs教育プロジェクト』をスタートさせる。
2023年度も、SAJ職員一同、一丸となって、各事業を推進してまいる所存です。
皆様の変わらぬご支援をどうぞよろしくお願い申し上げます。